普段の野宿では、ジムニーに積んだ20リットルのポリタンクに詰めた水を使う。それで食事を作り、手や顔を洗い、歯磨きもする。
野宿地の近くに奇麗な沢水でも流れていれば別だが、今の日本で安心して口に入れられる水がそう簡単に流れてはいない。また、いつ次の補給ができるか分からないので、20リットルの水もケチケチして使う。 |
9月24日、徳島県土成(どなり)町内の国道318号を土成町の中心地へ向けてジムニーを流していた。
先程、香川県との県境の旧道の峠、鵜峠(うのたお)を越えて来たところだ。
その年の6月20日にホームページ「峠と旅」をオープンしたばかりだったので、峠道には尚更関心があった。わざわざ険しい旧道の峠越えをしたのも、どんな峠だか見ておきたかったのだ。 |
一方、国道を挟んで公園とは反対側には道の駅があった。ここ数年、洒落た造りの道の駅があちこちに建てられている。ここもできたばかりらしく、小規模ながら面白い形の建物である。
あまり凝っているので、トイレに入る時、どこが入口か迷ってしまった。 |
公園の端にある駐車場には数台の車が停めてあったが、人影はない。駐車場より、狭いがアスファルト舗装された散策路に車を乗り入れる。軽自動車でなければできない芸当だ。
側溝があるので落ちない様に気を付ける。目星を付けておいた水道の前に車を停めてテントの設営である。その最中、散策する者など居ないと思っていたのに、男ばかりの3人連れがやって来た。
実は道の駅の左の並びに鉱泉の一件宿、御所温泉がある。どうもそこの泊まり客らしい。散歩がてらにやって来たのだろう。一回りして何も無いのを確認し、また宿の方へと向かって行った。 |
その晩そこに泊まった者は私一人ではなかった。例の公園案内板がある駐車場にトレーラが一台、昨夜停止したのを見掛けていた。今朝になってもそのトレーラはそこにあった。車内で泊まったのだろう。 |