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三国峠   昔は未舗装の峠道


 北海道の中で車が通れる一番高い峠は三国峠である。標高約1450m。三国山1541mの西方を越えている峠だ。ここでの三国とは上川、網走、十勝の3支庁である。峠は上川支庁の上川町と十勝支庁の上士幌町を結ぶ国道273号にある。

峠の標識

未舗装

1992年7月現在上士幌町側は未舗装

 峠は残念ながらトンネルにより越える。しかし雄大な北海道の中でも更に北海道の屋根と言われた大雪山を控え、はるばるやって来たなと感じさせる峠道である。道は本州などのせせこましい道と違い、直線的でゆったりしている。交通量も非常に少ない。1990年7月に上川町側より登り、峠を越えたことがある。トンネルを抜けるとそこは砂利道であった。1台のオンロードバイクが突然の未舗装路におっかなびっくりのろのろと登って来た。


大雪ダム

大雪湖

 上川町側の入り口は大雪湖の大雪ダムである。国道32号から国道273号に入り、すぐに左手に大雪ダムを見て、更に湖畔を上流に溯る。ぐんぐん高度を上げるにつれて寂しい雰囲気となる。


糠平湖

ぬかびら湖

 トンネルを抜け上士幌町側に下りると気分的に明るい感じがしてくる。また上士幌町にも湖がある。糠平湖である。大雪湖が人気の無い寂しい湖であるのに対し、糠平湖には暖かみがある。峠を挟んで陰と陽が対峙しているようだ。


眺め

上士幌町側にトンネルを抜けた所

 1992年7月未舗装区間は工事中(三国トンネル補修その2工事、平成4年3月31日〜平成5年3月15日)であった。その後あの砂利道の運命がどうなったか知らない。しかしこの峠道が完全舗装となり、車やオートバイがスピードを上げて通過するただの国道となってしまえば、また訪れたいとは思わない。少なくとも魅力ある峠道の片鱗を残していた時にこの三国峠を越えることが出来たのは幸運だった。


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