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| 岩手県の有名な遠野市と、その南側に接するほとんど知らない住田町（失礼しました(-_-)）との境の峠だ。奥が遠野市。
高く掲げられた道路標識には、花巻５９ｋｍ、遠野１２ｋｍとある。さらに道路標識を支えている鉄柱の途中に、小さく蕨峠と書かれてあった。ＡＸ−１で出掛けた東北の旅の１場面である。その頃、まだあまり写真を撮らなかったので、こうして写真に写っている峠は数が少なく、自分にとっては貴重である。 住田町から国道３４０号を走り、そのまま遠野まで行く積もりが、国道を走っても面白くないと、途中で入り込んだ峠道であった。手持ちのツーリングマップでは、峠の前後は県道の表記ではなくなっており、ただ白抜きの道の横に、蕨峠とだけ書いてあった。未舗装だろうかとも思いつつ走った。途中に分岐もあり、峠に着いて蕨峠の文字を見つけた時は、道を間違えてないことが確認できて、安堵した。その時に撮った峠の写真である。 まだ峠にそれ程の思い入れがあった訳ではないが、やはり何かひかれるものが峠にはあったのだろう。旅する者にとって、ひとつの一里塚であり、気持ちの切り替え点である。バイクを降りて思わず写した峠であった。写真の中の初夏の眩しい日差しが、その時の旅の断片を思い出させてくれる。 現在のツーリングマップルを見ると、県道２３８号遠野住田線とある。分かり易い名前だが、初めて知った。 |