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鳥居峠
手前が木祖村 奥が楢川村
右に有名な方の鳥居峠へ遊歩道が続く
長野県の楢川村奈良井と木祖村藪原を結ぶ鳥居峠といえば、ここで取り上げるまでもなく、あまりにも有名な峠である。
中山道屈指の難所であり、数々の歴史の舞台として登場する。 |
鳥居隧道 木祖村側坑口 入口の上部には右から左に「鳥居隧道」の文字 「高さ注意 4.2M」ともある |
現在の中山道、国道19号はこの峠を新鳥居トンネルで簡単に抜けている。トンネルの前後でほとんど登り下りがない。
新鳥居トンネルは昭和53年にできたもので、「新」いうからには「旧」があった。峠に行く前に「旧」の「鳥居隧道」の痕跡を訪ねてみる。 |
隧道から戻り、国道に出る前を集落の方へ曲がる。直ぐに右側に小さな消防署があり、その脇を狭い道が分岐する。
道の入口には鳥居峠自然遊歩道の看板が立つ。ここが車道の峠道の入口でもあるのだ。車ではちょっと入るのをためらいたくなるような道である。
ちょうど消防所員が外で整列していて尚更入りずらかった。 |
木祖村藪原の峠道 入口から直ぐのところ 左に自然歩道が分かれる |
峠より木祖村側を眺める いい景色だ |
旧中山道を探訪する遊歩道の方は、有名な鳥居峠の名と共に、いろいろ観光ガイドなどでも紹介されているだろうが、車道の峠道が紹介されることはまずない。
一般的な道路地図などに載っていることも稀で、車やオートバイで鳥居峠の峠越えが出来るのを知る者は少ないのではないか。
ましてや遠くからわざわざ訪ねて来る者もない。路面は未舗装ながら比較的整備されているが、地元の車が林業などの作業用に使うのがせいぜいであろう。 |
着いた車道の峠はそっけない。 |
車道の峠にある石の道標 「左 明治道路 右 旧国道」 |
奈良井側に降りてきたところ 右の登りは峠へ 左はJR中央本線奈良井駅へ 手前は元の旧道だが行止り |
峠を奈良井側に入る。道の脇に小屋が建っていて、水場もある。ちょうど一人の男性が歩いて登ってきたらしく、そこで汗で濡れた体を拭いていた。
ズボンもずり下げ、ステテコがのぞいている。ナタを持っているよりはましか。かまわず鳥居峠のことを聞いてみた。
残念ながらその方もこれから峠に向かうそうで、峠のありかについてはご存じなかった。 |
ヘアピンで坂を下ると、ひょっこりJR中央線奈良井駅の前の道に出る。そこの分岐には道路標識もなく、知らないと峠道を探すのに苦労する。
以前訪れた時は遊歩道の方に車で迷い込にで冷や汗をかいた。多分、車で越えられる道はないのだと思い込んで、その時は諦めてしまった覚えがある。 |
線路沿いを国道19号へ 線路を挟んで反対側に旧国道があったとのこと |
楢川村側の2代目国道の跡 |
楢川村側の2代目国道、鳥居隧道の道は奈良井集落よりずっと北にある。
一度国道19号に乗り、新鳥居トンネルの方へ戻る。トンネル手前を権兵衛峠への道に入り、さらに途中で右への分岐に入る(こんな説明でわかるだろうか?)。
直ぐにゲートで通行止だが、鍵が掛かっていない(いつもかどうかは知りません)。ちょっと失礼してゲートを開けて進むと、暫くの間、2代目の旧国道が楽しめる。
日当たりが良く、道路脇には枯草が吹き溜まっているが、それがまた落ち着いた雰囲気である。小さなトンネルをひとつ抜け、鳥居隧道に着く。 |
入口はやはりコンクリートで塞がれている。見るからに小さなトンネルで、これでは軽自動車どうしでもすれ違いは苦しそうだ。
それでも積雪時にはしばしば通行が途絶した初代の国道に比べれば、ずっと人々の暮らしには役立ったのであろう。 |
楢川村側の鳥居隧道坑口 |