峠と旅
細尾峠
 
ほそお とうげ 
 
旧道の峠道

 
細尾峠
細尾峠 (撮影 1997. 8.10)
奥が奧が栃木県足尾町、手前が同県日光市
道は旧国道122号線
 
 栃木県の足尾町と日光市は長い日足トンネルで結ばれている。そのトンネルの上を細尾(ほそお)峠越えの旧道が今も通っている。12Km程の道のりで、車を使えば何てことはない。険しさを求めるのでは期待外れだが、味気ないトンネルを抜けるよりはよっぽどましだ。時間に余裕があるなら越えてみたい峠道だ。
 
 以前は旧道があるとも知らず、うっかりトンネルを抜けてしまっていた。今回は足尾から日光に行く途中しっかり旧道で行く。
 
 足尾より国道122号線を日光市に向けて走っていると、トンネルの1Km程手前で右に「旧道 日光」の道標が掲げられている。直前のカーブを曲がり終えた直ぐ先にあるので、スピードが出ていると標識に気が付いても、細い旧道に曲がりきれない。国道はそれなりに交通量があり、スピードが出ているので分岐には注意したい。
 
 旧道は国道が神子内川の左岸から右岸に渡る橋の手前で分岐し、暫く川沿いを行く。
旧道分岐
旧道の分岐 右に 「旧道 日光」
 
旧道の分岐 (撮影 2000.10.30) 
紅葉の時期がまたいい
 
旧道入口
旧道の入口
 旧道入口に「長い長い峠道 細尾12.0KM」の矢印標識が立つ。
 
 「200m先ゲート有り」の標識を初め「ダート有り」と見間違え、未舗装路かと喜んだがそんな訳はない。
 
 「細尾峠」の案内板が出ている。こういうのはしっかり読んでいく(下の写真参照)。
 
峠案内
「細尾峠」の案内板
峠道案内図
峠道案内図
 
足尾側ゲート近くに立っている
 
 分岐より僅かで足尾側ゲートがある。冬期の積雪時などにこのゲートが閉じられるものと思われる。脇に駐車スペースがあり、釣り客の車が停まっている。またそこに峠道案内図が立っていて、そのコースタイム(徒歩)によると
 足尾側国道分岐点→足尾側ゲート 0.2Km/5分
 足尾側ゲート  →細尾峠    3.8Km/65分
 細尾峠     →日光側ゲート 6.7Km/100分
 日光側ゲート  →細尾(左沢橋)1.3Km/20分
 
 合計12Kmはハイキングコースとしては長い長い峠道となる。1978年に日足トンネルができてからの旧道は、アスファルトが所々剥がれ、道の両脇の草が伸び放題に伸び、枯れ葉が路面を覆う。車が通る道路としては如何にも侘びしい雰囲気である。しかし峠までは比較的道幅もあり、時々現われる穴ぼこに注意すれば、昔の大動脈だった道は走り易い。
 
 高度を上げるに従って眺めも広がる。足尾側の山並みを望みながら峠に着く。
 
峠
細尾峠 奥が日光市
 
真夏には木陰が涼しげだ
峠の標識
峠にある標識 「細尾8KM、足尾4KM
 
 峠の直前は緩やかな直線の上り。その途中に道幅の半分を占拠して家族連れが休んでいる。ビニールシートを敷いて座り込み、茶菓子を食べている。これも一つの夏休みの過ごし方か。
 
 峠は木漏れ日が差し、穏やかそのもの。登山道が分岐する。登山者のものか車が一台停まっている。
 
日光側の眺望
日光側の眺望
つづら折れ
日光側のつづら折れ
写真では分かりづらいが、5重のつづら折れ
 
 峠を日光市細尾へ下る。木に遮られ、眺めがのよいポイントは少ない。また路面状況は良いのだが道幅がぐっと狭くなる。きついカーブも多く、足尾側より走り難い。ヘアピンカーブの連続のつづら折れが待っていた。下を覗くと幾重にも道が重なっている。車ではつづら折れは仕方がないが、散策で歩くのではいやになるだろう。ツーリングのバイクが数台追いついて来た。この様な道では断然バイクの方が早い。脇に寄って追い越させる。このバイク以外に出くわした車輌は他になかった。
 
日光側のゲート
日光側のゲート
 ほぼ峠道を下りきった所で、国道を陸橋で渡る。その先が日光側のゲート。そこで国道に出られるが、更に細尾(左沢橋)までは1.3Kmの旧道を残している。

 この峠道には国道標識は見当たらなかった。旧道時代はまだ国道ではなかったのだろうか。

 
 日光側のゲート付近の道路標識
旧道と新道が交差するので、ちょっとまごつく標識だ
 
  峠道状況(1997年8月)
 幾分さびれ路面もくたびれているが、全線舗装、ガードレール完備で全く普通の車道である。ただし一般道を利用した散策路でもあるので、歩行者に注意したい(路上でお茶していた例もある様に)。冬期はゲートが締まり、通行できないかも知れない(未確認)。
 
<制作 1997.10.18> <修正 2001. 1.20>

 
日光側のゲート個所に「通行止」の看板 (撮影 2000.10.30) 
何による通行止だか不明
<追加 2001. 1.20>

峠と旅