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安楽越(本編
峠情報番外編
「安楽越」レポート
いつも楽しく読ませて頂いております。  私は三重県四日市市に住んでいるサラリーマンですが、昔から車と山道が大好き で休みの日はコンビニで買ったパンを持って人里離れた山道を走り回っています。 峠リストの中のいくつかの峠を訪ねてみましたが、街の生活と離れた新鮮な感覚が得られてまたとないリフレッシュの機会でした。

 ところで私の居住している(四日市)近くに「安楽越」(あんらくと読むのでしょうか?)という普通の地図には載っていない峠があります。主要道路からのアプローチは短いのですが、比較的簡単に深山の雰囲気を感じられる峠なのでレポート致します。

 この峠は有名な鈴鹿峠のすぐ北側で鈴鹿山脈を横断しています。 鈴鹿峠のバイパス道路といった地理関係にあるので、昔は鈴鹿峠の間道として使われていたようですが、 現在では国道1号線(鈴鹿峠経由)が鈴鹿山脈越えの主要ルートになっており、忘れ去られた道になっています。 この峠の三重県側には「石水渓」と呼ばれる渓流があり、キャンプ施設も設けられているので、 ここまでは行楽の人が入ってくるようですが、それより上に登るとほとんど車と出会わない閑静な道に変わります。

 三重県側から峠を目指すコースは、国道一号線の亀山バイパス(市内を迂回して市の西側を通過している)の途中から「石水渓」の案内板に従って西北方向に向かうのが一番分かり易いでしょう。

 峠の三重県側はキャンプ場のある渓流沿いのコースを過ぎると谷 の中腹を縫うコースになり次第に展望が開け、明るくなってきます。植林帯と雑木林が交互に現れ、峠付近は背の低い雑木が多いため、天気がよいときは伊勢湾 を望めます。頂上は切通しになっていて特別なものもなく、唯一東海自然歩道の道標が立っています。亀山市から20〜30分程度しか走っていませんが、ここ に立つと深い山中の峠にいるような感覚です。

 峠 三重県側から滋賀県側を望む

 滋賀県側から三重県側を望む

 頂上の道標 東海自然歩道になっている

 滋賀県側は谷底を通るコースで植林帯を抜けるとあっけないほど短い距離で山女原の集落に達します。 この山村は小ぶりながらも清雅なたたずまいで、昔、峠から出てきた旅人は、ほっとしたのではないでしょうか。 なお、集落の入り口付近に案内版と教育委員会が立てた説明板が立っていました。
 
 山女原入り口の道標 説明版もあり
 
 山女原から峠方向を望む
 
 帰りは、山女原を通過後しばらく一本道を坦々の走り、T字路を左折してしばらく行くと国道一号線に出ます。

ここで紹介したコースの近くを第二名神高速道路が建設される予定です。今も石水渓の下流や一号線の滋賀県側には巨大な橋脚が建設の真っ最中です。深山の風情を感じられるのもいましばらくかもしれません。
 

最後に、「峠と旅」の活躍を祈っております。

四日市市  小川

sj-ogawa@nyc.odn.ne.jp

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