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神坂峠 

みさかとうげ (峠と旅 No.010)
 
中央高速恵那山トンネルの天井を越える <更新 1998/ 4/19>


新しいページがあります ⇒ 神坂峠(再掲)<初掲載 2013.12.28>

神坂峠
神坂峠

 神坂(みさか)峠は長野県阿智村と岐阜県中津川市が接した県境の峠である。恵那山から派生する峰を越えて行く、高度感のある峠道であ る。下にはあの長い中央高速道路の恵那山トンネルが峰を貫通している。

 写真奥、切り通しの先に僅かに見えるのが中津川市街。手前左に道は続く。手前右へは車道が少し伸び、その先は富士見台方面への登山道 となる。この辺りは雷の名所で、登山道に注意書きが目に付いた。

中津川市側の眺め
中津川市方面の風景

 中津川市側からは国道19号より中津川南木曽線(例の馬籠峠越えの道)に入る。高速道路をくぐり、左に中津川南木曽線を分けてさらに 2Km程川沿いに進み、そこで右折して橋を渡る。しかしその分岐が分かりにくく、見落として真っ直ぐ行ってしまうと、急坂を登らされた挙げ句、恵那山トン ネルの中津川市側の入口の方で行き止まりとなる(失敗者談)。

 谷は迫り、視界は広がらない。振り返るとV字型に切り取られた小さな市街地がある。

 

峠の掲示板

峠の案内板

 阿智国有林 −神坂峠− (左の案内板の写し)

 この辺り一帯は阿智国有林と呼び、この面積は1,265.85haあり、飯田営林署で経営し管理致しております。昭和33年以来、保 安林として治山治水や造林事業の推進等に努めた結果、漸く保安林としての成果が現われ、私達の国民生活にも欠くことの出来ない大きな役割を果してくれてい ます。

 またこの地は奈良の昔、京と東国を結ぶ要路であったと云われ遥々旅する古人が杖を止め暫しこの風景に讃詞を惜しまなかったであろう自 然の眺めは今も私達の心に潤いを与えてくれます。

 利用される方一人一人がこの自然を愛し育てるようお互いが心掛けましょう。

 「?原の山を行くかとなげくまに君も我が身も???」 大伴家持

  飯田営林署     (?部は判読不能)

恵那山
恵那山を望む

 峠の阿智村側の下りは急斜面を右に左に行ったり来たりしながら高度を下げる。随分走ったと思っても、見上げるとしばらく前に通った道 が頭上、ほとんど真上にあり、水平距離では全く進んでいないのに驚く。1992年10月現在一部未舗装の所があったが、その後どうなったであろうか。

 急坂を下りきって本谷川に沿うようになると、道は勾配の緩やかな直線的な道となる。右を仰ぐと恵那山が望める。道は中央高速の恵那山 トンネル入口近くをくぐり、程なく国道256号に出る。


 峠道情報・・・、ではなく大伴家持情報をメールで頂きました。

 峠にある案内板で判読が出来なかった歌は

    その原の山をいくかとなげくまに君も我が身もさかり過ぎ行く

 だそうで、万葉集にはないが、家持集という歌集に載っている歌だそうです。
 情報を下さった方はホームページ:「大伴家持の世 界」を開設しているそうで、世の中にはいろいろな人が居るものです。

 ところで歌の中の今回判明した「さかり過ぎ行く」という部分が何故か身に詰まされて なりません。


 神坂峠についてメールを頂きましたので、以下に掲載させていただきます。<1998/ 4/19>

 始めまして、足立@瑞浪といいます。

 峠のホームページ「神坂峠」を見ました。紅葉の「恵那山」がとてもきれいです。神坂峠の話題を2 つ、あつかましいと思いながらもご紹介いたします。

1.「ちはやふる かみのみさかにぬさまつり いわういのちは おもちちのため」
  防人歌で神坂峠を歌ったものです。

2.昔高校の古典に出てきた話です。欲の深い国司が谷に落ちて、谷底から「籠をおろせ」と叫ぶので籠 をおろすと、きのこがいっぱい乗って上がってきた。家来があきれていると、国司は「受領は倒れるところ土をも掴め」とたしなめた、という話で、やはりこの 神坂峠付近が舞台です。

 恵那山のホームページを開いています。よかったらご覧ください。

 足立さん有り難う御座いました。何だか古典のページになりそうです。


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