旅と宿 No.017

戸倉上山田温泉に泊まる
長野県千曲市/戸倉上山田温泉・荻原館
(掲載 2024. 3. 9)

 

<戸倉上山田温泉>
 長野県の千曲市にある戸倉上山田(とぐらかみやまだ)温泉には、これまで2度訪れたことがある。しかし、温泉が目的ではなかった。 四十八曲峠や古峠・一本松峠の東側起点に当たるので、それらの峠道を越えようとすると、どうしてその地を通ることになるのだ。 これまでその温泉街は単に通過するだけで、何の関心もなかった。
 
<日本ボロ宿紀行>
 ところが数年前のこと、偶然テレビで見た「日本ボロ宿紀行」というドラマに戸倉上山田温泉が登場していた。 そのテレビドラマは2019年1月から放映されたもので、途中の回から見始めたのだが、とても気に入り、滅多にしないことだが、動画配信サービスまで使って初回から視聴した。
 
 そのドラマでは本当に実在する宿がほぼそのままの状態で登場する。全部で12話あり、12の宿がドラマの舞台となる。どれも個性的な宿ばかりだ。よく撮影許可が下りたものだと関心する。 残念ながら私が泊まったことがある宿は一つもなかったが、何となく似ているような宿の覚えはあった。宿の立地や佇まい、洗面所や風呂などの設備・備品、部屋の様子など、どこかで見たことがあるような気がした。 つげ義春著の「貧困旅行記」を何度も読み返すくらいなので、その「日本ボロ宿紀行」にもすっかりはまってしまい、何度も見返した。
 
<戸倉ホテル>
 戸倉上山田温泉は「日本ボロ宿紀行」の第8話に登場する。舞台となる宿は戸倉ホテルという。実在するホテルなので所在地ははっきりしている。 戸倉上山田温泉は隣県の長野県千曲市にあり、山梨県にある自宅からもそう遠い距離ではない。いつしか戸倉上山田温泉に一泊し、その温泉街の様子や戸倉ホテルも一度見てみたいと思うようになった。

 
 

県道498号から望む戸倉上山田温泉全景
善光寺大本願別院の直ぐ近く
この後、古峠・一本松峠と越えた
(撮影 2000. 6. 3)

 

<宿を予約>
 戸倉上山田温泉は、正確には開湯時期が違う戸倉温泉と上山田温泉に分かれ、それぞれ所在地も戸倉町と上山田町と異なっていたが、一般には戸倉上山田温泉と一体化して呼ばれる。 千曲川(正式名は信濃川)左岸に位置する(地理院地図)。 珍しいことに平坦地に広がる大きな温泉街を形成している。 文献(角川日本地名大辞典)によるとかつては約100軒ものホテル・旅館などがあったそうでが、現在でも30軒を越える旅館・ホテル・ゲストハウスが営業しているそうだ。 戸倉温泉と上山田温泉の所在地は、現在は千曲市の大字戸倉温泉と上山田温泉1丁目〜4丁目となっているらしい。 しかし、温泉地は宿や観光施設があちこちに点在した一大温泉街となって一体化しているので、地元民でもない限りその境界はさっぱり分からない。
 
 その戸倉上山田温泉に宿を求めようとすると、選択の範囲が広いこともあり、なかなか決め難い。まさかドラマに出て来る戸倉ホテルに泊まるような勇気と気力はもうはない。 また、名の知れた古い温泉地でもあるので、建物や設備が古い割には格式が高く、よって価格も高い宿が多いという印象がある。それに、全くの平坦地に位置するので、宿からの眺望はほとんど期待できない。 部屋の窓から隣近所の宿を眺めても面白いことなどないのだ。 唯一、側を流れる千曲川を望む高層のホテルがよさそうだと思ったが、それに該当するホテルは数軒しかなく、予約状況を調べてみるとやはり人気なのか、満室ばかりであった。
 
 最近は体力・気力ともに衰えてしまい、パソコンに向かって宿を検索するだけでも疲れ果ててしまう。そこで、この頃は完全に妻任せである。事後報告として、荻原館を予約したとのこと。 ここは禁煙設定があり、部屋にトイレがあり、夕食抜きのプランもあるという。何も言わなくても、私の好みを理解している。値段さえも聞かず、直ぐにOKを出した。 ここ数年コロナ禍もあり、殆ど旅に出ていなかった。一泊二日を予定した短い旅だが、旅に出るのは久しぶりである。

 

 それ程役に立つ訳ではないのだが、以前越えた一本松峠に立っていた中部北陸自然歩道の看板を下に掲載してみる。 昔のことなのでもうこの看板はないかもしれないが、そこには戸倉上山田温泉について書かれていた。 文献(角川日本地名大辞典)でも、戸倉上山田の地は千曲川が大洪水を繰り返し、温泉の利用は困難であったと記している。戸倉温泉の開湯は明治26年(1893年)、上山田温泉は36年(1903年)だそうだ。 それ程古い訳ではないようだ。

 

中部北陸自然歩道の看板
一本松峠に立っていた
(撮影 2000. 6. 3)

 

中部北陸自然歩道の説明文
戸倉上山田温泉についても書かれている
(撮影 2000. 6. 3)

 

中部北陸自然歩道の案内図
地図は下がほぼ北
(撮影 2000. 6. 3)

 

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<旅行当日>
 途中、「田毎(たごと)の月」の名称で知られる姨捨(おばすて)の棚田を見学したりして時間を使ったが、それでも午後2時少し過ぎには戸倉上山田温泉に着くことができた。思ったより早くて良かった。 昼食がまだだったのだが、ここは大きな観光地である。どこかに適当な食堂が見付かるだろうと高をくくっていた。自力で探してもいいが、余りに範囲が広いので、人に聞いてしまった方が早そうだ。 そこで、千曲川に架かる万葉橋近くの観光案内所(千曲市総合観光会館)に寄ってみた。すると、この時間だともう昼食の提供をしている店はないとのこと。 こんなに大きな温泉街が広がっているのに、ファミレスの類などは一つもないようなのだ。 それでもやっと案内所の係の女性の一人が、瑞祥(ずいしょう)という立寄り湯に食事処があり、そこならこの時間でも営業しているということに気が付いてくれた。 瑞祥までの道順を教えてもらい、どうにか昼食にありつけることができた。有り触れた普通の醤油ラーメンと盛り蕎麦を食べるだけでも、なかなか手間取ってしまった。

 
 

<温泉街を見学>
 昼食後はその足で温泉街をブラブラ散策することとした。戸倉上山田の市街は、ほぼ南北方向に長い中央通りが通じ、それに万葉橋から続く県道498号が直行していて、それが主な幹線路となっている。 そこ以外は車では少し走り難い狭い道が多い。網の目のように道が入り組み、ちょっとした迷路のようだ。

 

戸倉上山田温泉の街並み
(撮影 2023.11.15)

 

戸倉上山田温泉の街並み
昼間はひっそりと静まり返っている
(撮影 2023.11.15)

 
 

<ドラマの宿へ>
 街中散歩のついでに、例のドラマに出て来る宿も見ておこうと思っていた。その宿は戸倉温泉側にある。戸倉上山田温泉となる地域の大部分は上山田温泉で、戸倉温泉はその北部の本の一角である。 「銀座通り」の狭い路地を抜け、「戸倉温泉本通り」に出ると、「國楽館 戸倉ホテル」は目の前にあった(地理院地図)。 ドラマ「日本ボロ宿紀行」では、その宿の左隣に並んで「栄楽」という食堂が立っていた。ドラマの中でも既に廃業していたが、今ではすっかり空き地になり、戸倉ホテルの側面があらわになっていた。

 

戸倉温泉本通りを南に見る
左手にドラマの宿
右に銀座通りの路地が分かれる
(撮影 2023.11.15)

 

ドラマの宿の北面
複雑な構造をしている
(撮影 2023.11.15)

 

<宿の様子>
 宿の正面の佇まいはドラマに登場していた時とほぼ変わりなさそうだった。間口は広くなく、直ぐ右隣にもピッタリと建物が並ぶ。ドラマでは分からなかったが、その建物は畑山ハイヤーという会社だった。 ドラマでは「木造二階建てのホテルなんて、聞いたことがないぞ」というようなセリフが出て来る。しかし、あらわになった宿の側面の様子からすると、宿は奥に深く、途中で鍵の手に曲がり、一部3階建てになっている。 正面玄関から想像するよりも、宿の規模はずっと大きい。何度も増改築を繰り返したようで、複雑な立体構造を呈している。さぞかし宿の中も迷路のように複雑であろう。
 
 宿は今も営業しているのかどうなのか、ひっそりとしていた。残念ながら今回はこの宿に泊まる訳ではなく、ただ眺めていてもしょうがないので、直ぐ裏手になる千曲川沿いに出た。 ごみごみした温泉街の中とは違って、千曲川沿いは開けていて気分がいい。万葉橋方向へとブラブラ歩き、観光案内所近くに停めてあった車に戻り、今夜の宿へと向かった。

 

ドラマの宿の正面の様子
右隣は畑山ハイヤー
(撮影 2023.11.15)

 
 

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<今回の宿へ>
 今回利用する宿・荻原館は大きな中央通りに面していたので、車でも利用し易かった。 戸倉ホテルにも近い温泉街の北に位置し、銀座通りとかめ乃湯通りとの間にある(地理院地図)。 妻がどういう経緯でこの宿を選んだか分からないが、禁煙の部屋があり、部屋にトイレがあり、一泊朝食付きのプランがあり、高級ではないがそこそこ設備がいい宿であることだけは聞いていた。 最近は値段は聞かない。宿選びは苦労するので、値段のことまでとやかく言うのは止めることにしている。
 
 例によって、夕食は持ち込みである。何と都合がいいことに、宿の隣がコンビニであった。街中を散策していた時、宿の場所を確認するついでに、そこで食料を調達してあった。 4時前には女将さんの出迎えを受けつつチェックインを済ませ、部屋に入った。10帖の畳敷きの部屋は広かった。入口脇に洗面所とトイレが付属している。私たちには申し分ない設備だ。 部屋は2階の南西の角部屋だった。2方に窓があり、一つは中央通り、一つはかめ乃湯通りの狭い路地に面していた。

 

今夜の宿の部屋
入口方向に見る
(撮影 2023.11.15)

 

部屋の様子
通り沿い方向に見る
(撮影 2023.11.15)

 

広縁の様子
窓からは温泉街のメインストリートが見える
(撮影 2023.11.15)

 
 

<再び温泉街へ>
 本来なら少し休んでから風呂に入り、その後ゆっくり部屋で夕食とするのだが、その前に再び温泉街へと外出する必要があった。まさか部屋でコンビニ弁当を食べるなどとは言えない。 街に繰り出し、どこかで夕食を摂ってくるという体を装わなければならないのだ。部屋を留守にしている間に、布団を敷いてもらうという算段である。 幸い昼食が遅かったので、夕食はずっと後でも構わない。日も暮れた5時半頃、何食わぬ顔をして宿を出た。

 

宿の様子
(撮影 2023.11.15)

 

宿の様子
(撮影 2023.11.15)

 

<夜の街>
 と言っても、何の目的もなかった訳ではない。戸倉上山田温泉には昔懐かしい射的やスマートボールなどの遊戯施設が点在するようなのだ。 子供の頃、神社の祭礼などでは多くの露天が出店され、そこで楽しく遊んだ覚えがある。ローカルな話だが、相模湖公園の中の遊覧船乗場付近にその雰囲気がちょっと残っている。 あの懐かしい昭和レトロ感を味わいたいものだ。
 
 ただ、昼間に散策したところでは、既に廃業してしまった店も多く、営業してはいるものの開店が夜の7時という看板が掛かっていたりした。随分と遅い営業である。 あまり夜は出歩かない主義なので、どこかで早くから店を開けている所はないかと、あちこち探しまわったが、遂に見付からなかった。

 

ほろよい銀座の看板
スナックなどが林立する
この看板は「日本ボロ宿紀行」でも登場する
(撮影 2023.11.15)

 

 戸倉上山田温泉の中は車が入れないような狭い路地も多い。そんな所もいろいろ見物しながら歩いていると、バーやスナックといった飲み屋の看板が目立った。 「日本ボロ宿紀行」でもそんな様子が出て来る。主人公はマネージャー役の深川麻衣さんと歌手役の高橋和也さんだが、彼らはそうした酒場を回って営業するのだ。 高橋和也さんは映画の八つ墓村や大河ドラマで信玄の家臣の教来石(きょうらいし、馬場信春)役を演じていたので覚えがあったが、深川麻衣さんは初めて知った。 最近の世の中には疎いのである。「日本ボロ宿紀行」を何度も見る内にファンになった。

 
 

 夜の温泉街の迷路のように入り組んだ路地を当てどなくフラフラ歩いていると、何やら怪しい雰囲気になって来た。毒々しい真っ赤な提灯があちこちで灯りだしたのだ。 アニメ映画「千と千尋の神隠し」の冒頭、千尋が異次元世界に迷い込んで夜になって行くシーンがあるが、戸倉上山田温泉も昼に見せた顔とは全く違う夜の世界へと変貌するかのようだった。 この地は温泉街と言うより、娯楽街・歓楽街と呼ぶ方がふさわしいようだ。その手の怪しげな店もチラリと見掛けた。 夫婦二人ともアルコールはダメなので、酒場には全く用はないのだが、妻抜きの男一人で出歩いてみたいと思わせる場所ではある。

 

夜の温泉街
怪しい雰囲気
(撮影 2023.11.15)

 

夜の温泉街
(撮影 2023.11.15)

 

 案内パンフレットを見ながら飲泉所なども見学し、かれこれ1時間余りも散策してから宿に戻った。目論見通り、部屋には二組の布団が敷かれていた。

 

散歩から宿に戻った
部屋には布団が敷かれていた
(撮影 2023.11.15)

 

<夕食>
 布団が敷かれた後なのでちょっと手狭だが、部屋の隅に追いやられたテーブルに持ち込んだ食料を並べ、コンビニのおにぎりなどの夕食を済ませる。至って味気ないが、これはこれで店で食べるより気楽でいい。 椅子に腰掛けるより畳にべたっと座った方が、リラックスできて身体に楽でもある。宿の夕食を食べることに比べれば、金銭的にも遥かに負担が少ないので、コンビニでデザートや飲物、甘い和菓子などを買う余裕が出て来る。 食後にそれらを飲食しながら、部屋でのんびり過ごす。

 

部屋での夕食風景
ちょっと侘しく見えるが、それなりに楽しい
(撮影 2023.11.15)

 

<風呂など>
 いつもは夕食前に行く風呂だが、今回は食後遅くなって出掛けた。もう風呂に来る泊り客はほとんどなく、ゆったり浴槽が使えた。なかなか開放的な露天風呂があり、そちらは独り占めであった。
 
 夜は何事もなく更けて行った。ただ、温泉地の只中に通じる中央通りに面しているので、夜遅くなっても車の通行は途絶えず、やや騒音がうるさく感じられた。 普段、家の前を通る車を指折り数えられるくらい交通量が少ない場所に住んでいる。宅配便が来ると、ドアチャイムを鳴らされる前にこちらから玄関を出て行けるくらい、静かな所である。 それに慣れてしまっているので、車の音にはやや敏感になってしまったようだ。

 
 

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<翌朝>
 露天風呂がとても気に入ったので、翌朝も早速風呂に出掛けた。戸倉上山田温泉の西方には千曲川とその支流の犀川(さいがわ)とを隔てる山並みが連なる。 そこには四十八曲峠や一本松峠、猿ヶ馬場峠などが通じる。紅葉の最盛期は過ぎていたが、露天風呂から色付いた山並みが望めた。

 

露天風呂
なかなか開放的
眺めもいい
(撮影 2023.11.16)

 

<朝食>
 朝食は8時に予約しておいた。その時刻に宿の人がやって来て、食事は隣の部屋に用意してあるとのこと。コロナ禍になり、他の泊り客と一緒の食事は行わないようにしているようだ。 こういう対応は初めてである。早速隣の部屋に行ってみると、ほとんど同じ間取りの和室に二人分の朝食が用意されていた。至って普通の和食である。 食事中も係りの者が来ることはなく、終ればそのまま自分たちの部屋に戻ればいい。食堂まで往復する手間はないし、感染防止にも良く、とても合理的だ。 ただ、いつもなら他の泊り客と同じ食堂で一緒に朝食をし、部屋以外の宿の様子を見たりや人間観察するのが面白かったが、それがないのは少し味気ない気もした。 旅先で宿に泊まるという楽しみは、そんなところにもあるようだ。

 

隣の部屋で朝食
(撮影 2023.11.16)

 
 

<宿からの景色>
 今日は天気が良く、部屋の窓からは朝日に照らされた山並みがきれいに望めた。温泉街の中に立地する宿はあまり展望はないと諦めていたのだが、今回の宿は予想外に景色に恵まれていた。

 

部屋の窓からの眺め
西方に景色が広がる
(撮影 2023.11.16)

 

<山に立つ温泉看板>
 宿の丁度正面に見える山並みの稜線付近に看板が立っている。右から左に「戸倉上山田(温泉マーク)」となっている。夜間は一文字ずつ赤く点灯する。 ちょっと寂しげな雰囲気もあるが、これも赤色に特徴のある戸倉上山田温泉の情緒の一つだと思う。

 

山際に立つ温泉の看板
夜は赤く点灯する
(撮影 2023.11.16)

 

 看板が立つ山の麓付近に異様なコンクリートの構造物が目に付く。後で宿の女将さんにも聞いてみたが、やはり廃業したホテルの跡だそうだ。 危険の無いようにある程度は解体されているようだが、まだ廃墟のような姿を留めている。 これほど大規模な建物ではないにしろ、この温泉街のあちこちに廃業・閉鎖された旅館や遊技施設、飲食店などがぽつぽつ点在して見られた。 明治以降に発展した温泉街に立つ建物には、今は老朽化したものの深い歴史が刻まれている。それも戸倉上山田温泉の情緒であろう。

 

廃墟となったホテル
(撮影 2023.11.16)

 
 

 わざわざ女将さんの見送りを受けて宿を後にした。街中を抜けて一路県道498号・聖高原千曲線に向かう。その沿線にある荒砥城跡を見て来ようと思う。23年前、古峠・一本松峠を越えた時に走った道だ。 その時は軽のジムニーだったので、何ということもない道だったが、3ナンバーの車で走ると狭く感じる。荒れて寂れた雰囲気も、気を使うばかりでもうあまり楽しくない。 途中、善光寺大本願別院という神社の脇を通り過ぎる。そこから温泉街が望める。丁度温泉看板の温泉マークの箇所である。以前来た時はここで写真を撮った。
 
 荒砥城は宿で割引券をもらったので、安く見学できた。城址はよく整備され、なかなか楽しめた。展望台となる櫓からは千曲川沿いに広がる温泉街が一望に眺められた。今回泊まった宿も遠望できた。 これで戸倉上山田温泉の旅も締めくくりである。温泉街の夜の顔という意外な側面も見られ、印象深い旅となった。

 

戸倉上山田温泉の全景
荒砥城址より望む
(撮影 2023.11.16)

 

今回の宿(右側の建物)
左の建物の一階はコンビニ
(撮影 2023.11.16)

 

以前撮った写真に今回の宿が写っていた
温泉マークの看板の直ぐ右脇の建物
(撮影 2000. 6. 3)

 

 いつもの様に宿の領収書などはとって置いてある筈だが、料金は知らないままだ。倹約家の妻がすることなので、多分リーズナブルな価格だったのだろう。 今後も宿の選定などは妻の裁量に任せ、私はただ旅にくっついて行くだけにしようかと思う、今日この頃である。

 

2023年11月15日(水)
戸倉上山田温泉・荻原館泊

 
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